今日は「宇宙の日」。1992年の9月12日、JAXA宇宙飛行士1期生の毛利衛さんが、スペースシャトル．エンデバーで宇宙に旅立ったことにちなみ、制定されました。今年で20年になります。
ま、実際に日本人初の宇宙飛行はその前年、ソ連の宇宙飛行士資格を取得したTBS記者（当時）の秋山豊寛さんだった訳ですが……。毛利さん達JAXAの宇宙飛行士がNASAの宇宙飛行士資格（MS以上）を取得したのはもっと後でした。
NASAは当初、外国人に宇宙飛行の任務を行わせるMS（ミッションスペシャリスト）以上の資格を与えませんでした。毛利さん達が取得したPS（ペイロードスペシャリスト）は、正式には「同乗技術者」という資格で、NASAでは宇宙飛行士の範疇には入らないものでした。いわば「乗客（ペイロードの一部）」というか、お客さん扱いだった訳です。
しかし、NASAは方針を転換し、PSを廃止して全員にMS資格を取得させるようになった為、現在に至る……という形です。PSのせいで複雑なミッションをこなす宇宙飛行士を1人減じなければいけなかった訳ですから当然ですね。
さて、そのタイミングで今夜、国際宇宙ステーションに結合していた「こうのとり」３号機（HTV-3）が分離し、大気圏に突入します。
今回は「大気圏でどのようにHTVが燃え、壊れていくのか」を観測する為に「EYEBALL」という小型カメラを装備しており、再突入の際に分離させ、HTVを撮影するというミッションを行います。……実は物体が大気圏に突入した際、どうなるのかを捉えた映像はなく、判っているのは「燃え尽きなかった」帰還カプセルだったりスペースシャトルのオービタという「結果」しかありません。大気圏に突入した物体がどのようになるのか、というのは、今まで「予測」だけで実際の現象自体を検証していないので、このミッションが成功すれば、かなりスゴいことなのです。
EYEBALL自体はHTVと一緒に大気圏に突入し、（軌道制御はしませんが）HTVにつかず離れずの距離でその様子を撮影し続け、データを送信します。EYEBALL自体は太平洋に落下する予定ですが、特に回収されることはありません。
気の毒だが、しかしクラウン無駄死にではないぞ（違
そんな訳で、HTVの宇宙ステーション分離〜大気圏再突入がネットで生中継されます。
モジュールとの結合は20時50分に解かれ、現在はロボットアームが把持している状態です。
分離は今夜0時50分頃、再突入は明日14時頃です。
視聴は以下のURLからどうぞ。
http://www.ustwrap.info/sp/iss
