北軍を救ったのは、石橋近くの名もない浅瀬で二個旅団にブルラン川を渡らせるというタイラーの機転でした。これら二個旅団が到着し(その一方を指揮するのはウィリアム・テカムセ・シャーマンだった)、そしてほぼ同時にハインツェルマンが北軍の側面迂回部隊の残りを率いて現れたことで勢いを得た北軍は、マシューズ・ヒルから南軍を追いやりました。南軍はウォレントン・ターンパイク、そしてさらにはヘンリー・ハウス・ヒルへと後退しました。
十一時十五分、北方からの砲声が高まっていることからジョンストンは主戦場は北にあると確信し、ボーレガードとともにブラックバーンの浅瀬を離れ、北に向かいました。両将軍の到着はどうにか後退する南軍部隊を再編するのに間に合い、南軍はヘンリー・ハウス・ヒルの上に戦列を組みました。しかし、状況はまさに絶望的でした。この丘を追われたら、背後にはもう一度戦列を組むのに適する地点はなかったのです。しかも、北軍は勢いを得ており、薄い南軍の戦列を一掃しかねない勢いでした。この戦いは、この丘の上でそのクライマックスを迎えることになります。
(つづく)