ちなみにボスはこれで最後になります。
この段階までいくとちょっと書くのがしんどくなってきて
文体そのものが変わってきていますw
・ニンフ
水の妖精として生まれた彼女は水が嫌いだった。
水から出ることも出来ず一生を水の中で過ごすことに嫌気を感じていたが
ある時老婆が落としたリンゴをかじった彼女は体が熱くなってきていることに気付く。
エラがなくなり肺を得た彼女は水の中から飛び出し地上で生きていけるようになった。
魔法のリンゴのおかげで地上で生きられるようになった彼女は地上での生活を楽しんでいたが、
ある日のこと、貴族の男に恋心を抱いた時体に異常が現れた。
心が高揚すると共に何故か息苦しくなり、そのうち呼吸できなくなってくるのだ。
水面に視線を移すと消えたはずのエラが戻っている。
その事態に驚き高揚感が消えた瞬間エラもあっという間に消えてなくなってしまった。
それ以来彼女は気に入った男性を見つけると水中へひきずりこもうとするようになる。
だがそれは溺れさせるためではない。
自身を水の中へ、その後男性に想いを伝えるためには必要なことだった。
もちろん相手からすればそんな風には思えない。
恋を出来なくなった彼女は感情を奪わせることと引き換えにアンリエッタに協力することにしている。
・ドリアード
男も女もなく、ただ何百年、何千年と生物の営みを眺め続けていたそれは、
もうずっと長い間虫になりたいと思っていた。
――ふと気付くとそれは1匹の虫になっていた。
そしてあることに気付く。
一生のなんと短いことか。
まるで一瞬の瞬きのような時間に思える。
それは生を望んだ。
――ふと気付くとそれは1匹の草食動物になっていた。
そしてあることに気付く。
一生のなんとつまらないことか。
ただただ食むか寝るか歩くかしかない。
それは感情を望んだ。
――ふと気付くとそれは1人の女性になっていた。
そしてあることに気付く。
死を迎えるのがどうしようもなく恐ろしいということに。
彼女は永遠を望んだ。
――こうして彼女は今人の形をした樹木として生を謳歌している。
・ルサルカ
幼くして洪水に巻き込まれ死亡した少女。
自身が死んでいることを意識していない。
というよりも死と生の概念がまだよく分かっていない。
また、狭い空間や静かな場所に対して極端な拒否反応を示す。
アンリエッタを姉の様に慕っており、
戦争をアンリエッタが自分のために仕掛けた遊びだと思い込んでいる。