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U96さんの日記

(Web全体に公開)

2019年
11月10日
17:37

本土決戦の虎の子

 五式中戦車チリは帝国陸軍が開発した最後の中戦車です。歩兵支援ではなく、対戦車戦闘に徹底的に重点を置き、火力を増大させ、装甲を強化しました。

 重量は37トンと三式中戦車チヌの約2倍です。。四式中戦車チトより7トンも増加しています。
 主砲は当初四式75ミリ砲でしたが、九九式88ミリ高射砲を戦車搭載用に改造したものが搭載される運びとなっていました。そして、車体前面には一式37ミリ砲と7.7ミリ機銃を装備するのです。
 装甲は最大75ミリとされ、対決が想定されたM4シャーマンとそんなに大きな差はなかったのです。
 エンジンは重量増大に対応する大出力の空冷ディーゼル・エンジンが望ましかったのですが、開発している時間が無かったので、航空機用ガソリン・エンジンを車載型にしたものを搭載していました。ディーゼル・エンジン主義だった日本陸軍の戦車としては珍しいです。

 五式中戦車チリの開発は1944念末ごろから始まりましたが、それまでの日本戦車とは余りにも異質なため、作業が難航し、試作車が1両ほぼ完成という時点で終戦を迎えました。

 せめて開発が1年早く始まっていれば少数でも実戦に投入でき、米軍の日本戦車への評価も大きく変わっていたかもしれません。

コメント

2019年
11月10日
19:13

1: k-papa

鉄も不足してたし、まあ無理でしょうね。
88ミリ高射砲というとドイツ軍の技術も流用したのかしら。

2019年
11月10日
19:27

仮に出来ていたとしても、
偉大なる凡作M4に対してどこまで戦えたやら・・
扱いになれず引火しまくりになった気もしなくはないです。

2019年
11月10日
21:52

3: U96

>k-papaさん
昭和20年、ついに南方からの石油輸送はゼロになってしまいました。この88ミリ高射砲は中国で鹵獲したものを無断コピーしていたのですが、日独の接近によって、正式にライセンス生産となりました。しかし、生産技術上の問題から、簡単化されております。

2019年
11月10日
21:56

4: U96

>闇従(あんじゅ)さん
アメリカという国は1両のファイアフライの17ポンド砲を使うために、おとりのシャーマンを惜しげもなく、何両もだすようなところです。ついでながら、シャーマンも航空機用ガソリン・エンジンだったので、ドイツ兵からよく燃えると評されたそうです。