オーストリア・ハンガリー軍の潜水艦部隊(王立帝国潜水戦隊)は、第一次大戦開戦時、7隻の潜水艦しか保有していませんでした。戦前、その規模を拡大しようという試みはなされませんでした。戦争が短期間で終わると信じて疑わなかった艦隊総司令官のハウス提督は、造船所の工員を陸軍に回すことを容認していたのでした。この決定のため、潜水艦部隊は戦争最初の3年間を、補充、技術的改良なしで戦わなければなりませんでした。
こうしてオーストリア・ハンガリー軍の潜水艦部隊は、敵、または同盟国軍の兵器が改良を続けられる中、時代に取り残された感がありました。それにもかかわらず、潜水艦部隊の士気は高く、終戦に至るまで有力な部隊であり続けました。行政的には能力が低い、アマチュア揃いの陸軍に附随する組織でありながら、最も頻繁に遭遇したイタリア海軍に対しては、少なくとも部隊単位で見れば、はるかに敵を凌駕していたのでした。ドイツ軍、イギリス軍とも、乗員の質は悪くてもフランス軍並みだと判断していました。
(つづく)
コメント
04月09日
19:57
1: 退会済ユーザー
オーストリア?・・・・
あ、トラップ大佐の居た部隊かな?
04月09日
20:15
2: U96
>倶利伽羅いちろうさん
それだと大佐は地中海へ派遣されたことになります。
04月09日
20:27
3: RSC
保有していた艦船はどこの国製のものが多かったのでしょうか
04月09日
20:34
4: U96
>RSCさん
ドイツ製です。
04月09日
23:22
5: k-papa
山梨県・長野県連合海上自衛隊みたいなもので、
どこに潜水艦を置くのでしょうね。
04月10日
04:03
6: U96
>k-papaさん
はじめはモンテネグロでしたが、後にアドリア海、イオニア海、黒海です。