潜水艦は航海、停泊を問わず水上艦よりも厳しく即応体制が敷かれています。そのため停泊中といえどもいつでも短時間内に出港できる態勢にあります。
通常の訓練航海中の勤務をご紹介致します。
通常航海といっても潜水艦は出航したら常時哨戒(厳重な見張りの意味)配備です。艦長は24時間当直しているような態勢にありますが、幹部はそれぞれ職種と職務に応じた部署での当直制になります。
一般科員(海曹士)の当直は、それぞれの職域(魚雷、航海、水測、通信、電側、電整、機械、電機の各専門員)が3交代制で設定され、チーム編成により1直、2直、3直に分けて6時間ごと(状況に応じて4時間ごと)に入れ替えるというシステムです。
6時間当直の場合の第1直の科員の当直を例に出します。午前0時に自分の持ち場で操舵や関係記録の任務に就き、午前6時に非番になって、2直員と交替します。2直員は正午まで同じ勤務に就き、3直員と交替、そして18時から再び1直員の勤務が始まり、24時に1直員のその日の勤務が終了します。翌日の勤務は12時間休息して正午からです。このように日数を重ねていくごとに勤務時間がずれていくので、不公平感はありません。