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U96さんの日記

(Web全体に公開)

2014年
01月07日
19:30

呂35型潜水艦

 中型(呂35型)は艦隊決戦において海大型を補助する目的で計画され、昭和15年度計画(マル臨計画)で9隻、昭和16年度戦時計画(マル急計画とマル追計画)で8隻および1隻が建造されました。元来、この任務には海中5型(呂33型)が当てられるはずでしたが、潜航秒時が伊号潜水艦より長いなどの難がありました。これの改良型(結果として別設計の艦となりました)として、加藤恭亮造船官が設計しました。出力が4割増の艦本式22号10型低過給ディーゼルを採用して水上速力を19.8ノットに増速し、燃料増載で航続力を約1.5倍に延伸しています。急速潜航秒時の短縮、安全深度の微増、艤装簡単化など量産性向上の改善を図りました。基準排水量は4割増加しましたが、諸性能は極めて良好でした。マル臨計画~改マル五計画で79隻の建造を予定しましたが、再三の政策の変更と大型潜水艦建造の優先でわずか18隻が昭和18年春~19年秋に竣工し、呂号第50潜以外、すべて戦没しました。

コメント

2014年
01月07日
20:00

先月出た「世界の艦船」別冊「日本潜水艦史」が、なかなか包括的データベースとしてありがたいですね。
http://www.ships-net.co.jp/detl/201401z/indexj.html

2014年
01月07日
20:42

日本の潜水艦建造技術は今でも世界トップクラスですよね。 軍艦にせよ潜水艦にせよ、一度失われた技術は取り戻すのに莫大なお金と人が必要で、一時期、国産の造船が無くなりかけていたとき危機感を持っていた日本人はどれだけいたのか・・・国が出資してでもこうした重工業産業はつなげていくべきだと思うのです。

2014年
01月07日
21:11

3: U96

>咲村珠樹さん
ありがとうございます。光人社の「ハンディ判日本海軍艦艇写真集 潜水艦 伊号 呂号、波号、特殊潜航艇他」もいい資料です。安いですしね。

2014年
01月07日
21:18

4: U96

>ミル☆マスカラスさん
戦後、おやしおが竣工したとき、どれだけの人が喜んだか想像もできないですね。現在、16隻から22隻の体制になって、三菱と川崎が交代で建造しておりますが、熟練工の不足に悩んでいるようです。

2014年
01月08日
21:50

このタイプは全く知りませんでした

2014年
01月08日
22:14

6: U96

>あおねこさん
呂33型が700トンなのに対し、呂35型は860トンになりました。通商破壊に最適だと思うのですが、少数しか量産されず、残念です。潜水艦の本分である通商破壊をしていれば、アメリカは輸送船の護衛に駆逐艦を割かなければならず、結果として、日本海軍の言う漸減要撃作戦は実現できたはずと、自衛官になった先輩に言われました。