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U96さんの日記

(Web全体に公開)

2014年
01月02日
17:57

陣地防御について(その2)

敵方斜面陣地
 斜面に陣地を編成する場合、通常、もしくは状況が許す場合には、敵方斜面に陣地を編成するのが適当とされています。それは何よりも、陣前の視界、射界が良好である、ということによるわけです。この敵方斜面陣地においても、注意しなければならないことがあります。それは後方陣地の直射花器の死角についてです。どのような陣地においても、この死角を消滅させるような陣地配置は、重要なことですから、このことを十分、頭において、陣地の編成を行わなければなりません。

反斜面陣地
 斜面に陣地を編成する場合の、もう1つの考え方に、敵方でない斜面、つまり反斜面に陣地を編成するというものがあります。この方法は、一般的に考えれば、陣前の視界、射界が短小なわけで、前回にお話しした戦闘陣地の地形から考えると、原則にはずれたものなのです。では、この反斜面陣地の考え方とはどのようなものなのなのでしょう。
 反斜面陣地として、防御陣地を編成した場合の一番の特徴は何でしょうか?それは陣前に良好な視界、射界を得られないことです。これを裏返せば、敵(攻撃側)にとっても、我(防御側)の陣地に対して、良好な視界、射界を得られないということになるわけです。反斜面陣地とは、まさにこの利点を利用した陣地なわけです。つまり、敵の火力、および機甲戦力が、我に比して特に優勢な場合において、我の陣地を秘匿して、敵火力による損害を軽減するとともに、至近距離まで敵の突撃部隊を引きつけて、敵支援火力との分離をはかり、奇襲的に火力を用いることにより、攻撃を破砕しようという考え方なのです。敵斜面陣地が常道的な防御陣地とすれば、反斜面陣地は奇襲的な防御陣地ということができるでしょう。
 さて、このような反斜面陣地の考え方は、錯雑地形を利用した、短視射界陣地においても同じです。地面の高低が激しい、あるいは森などによって視界、射界が短小な地形においては、反斜面と同様な考え方の方が適切なわけです。

陣地の翼側
 陣地線の翼側については、どのようなことに注意しなければならないでしょうか。敵(攻撃側)は常に、正面からの攻撃を避け、側面よりの攻撃を行なおうと企図するものです。従って、翼側は敵の包囲、あるいは迂回に対して、十分に対応できるものでなくてはなりません。陣地翼側の具体例を挙げておきます。
1、堅固な地形に依託する
2、翼の後退および予備陣地に依託する
3、警戒部隊に依託する
4、延翼
5、拠点として編成する
(次回、「戦闘陣地の前縁について」)・・・はたして反応はあるか?

コメント

2014年
01月02日
22:27

できることなら反斜面陣地では戦いたくないですね。

普通の指揮官なら迷うことなく、敵方斜面陣地での戦いを選ぶでしょうが、天才と呼ばれるような指揮官なら反斜面陣地を有効活用するんでしょうね…

2014年
01月03日
10:35

2: U96

>しえらさん
警戒部隊と砲兵がいれば、反斜面陣地も有効活用できると考えるのですが、どうでしょう?今は通信も発達していますし、間接射撃で稜線を越えての攻撃も容易になってきたのではないでしょうか?