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U96さんの日記

(Web全体に公開)

2013年
12月03日
22:27

潜水艦魚雷の種類

 パターン航走魚雷は、発射後、調定距離を航走後、パターン航走に入る魚雷です。これにはドイツのFAT魚雷(1943年実用化)とその改良型のLUT魚雷(1944年実用化)があります。あらかじめ調定した距離を直進後、的針線上を800または1600メートル航走したら反転、このパターンを繰り返します。パターン関係の調定項目は、射点からの直進距離および、はしご状(Ladder Course)に蛇行する距離と速力です。

 ホーミング魚雷はアメリカ海軍のMk37魚雷(1956年実用化)を取り上げます。Mk37には自己誘導タイプと有線誘導タイプがありますが、ここでは前者を対象とします。この魚雷のホーミング方式はアクティブとパッシブで、パッシブの場合は、目標を探知したら自動的にアクティブに切り換わります。航走パターンは、蛇行(Snake)と旋回(Circle)があります。蛇行は魚雷が定針後、コースの左右に蛇のように曲がりくねって航走します。旋回は調定距離を航走後、右または左旋回で深度変換を続けながら目標を捜索します。
 発射に際しては、直進魚雷とおおむね同じように目標運動解析を実施し、ホーミング方式と航走パターン(旋回の場合は直進距離)を選定し、航走深度を調定します。

 誘導魚雷(有線)は、アメリカ海軍のMk48(1972年実用化)など、各国海軍で現用のもので、不明な点が多いです。
 発射に際しては、やはり目標運動解析が必要です。例外もあります。それは潜水艦を探知したが、解析の時間的余裕がない場合です。目標の探知方位に向け魚雷を緊急発射(Snapshot)し、あとは誘導するか回避するかを選択します。
 誘導魚雷の射法としては、次の二つが考えられます。
 ①方位線誘導:目標の探知方位に魚雷を発射し、犬追曲線のように目標に向け誘導します。
 方位線誘導は、何らかの理由により目標運動解析ができないか精度不良の場合、または、方位角が小さく向首対勢に近い場合に適用すると考えられています。
 ②見越誘導:直進魚雷の射法と同じように、目標の未来位置に向け魚雷を発射し、目標に向け、誘導します。
 見越誘導は、目標運動解析の精度が高いと判断した場合に適用されるものと考えられています。
 なお魚雷を誘導するワイヤは、目標が魚雷のホーミング範囲に入ったら切断し、あとは魚雷に任せます。