日本光学工業(株)が昭和10(1935)年に伊号潜水艦甲型、乙型、丙型に開発した潜望鏡です。八八式三型10メートル潜望鏡の倍率は6倍と1.5倍の2種類があり、切り替えレバーで選べるようになっていました。また、潜望鏡を海面上2メートル出すと、約5.4キロメートル先まで観察することができました。
潜望鏡はレンズ枚数が約50枚と多いため技術者グループは、光学系の収差計算や光量の減少、レンズのガラス材質に多くの苦心を払いましたが、研究努力の結果、昭和13(1938)年頃には、当時世界最高と言われていたドイツ製を凌ぐものができました。