昭和5年に潜水艦航海食の調査がありました。以下に呂号第66号潜水艦の昭和5年8月12日の献立を列記しておきます。
【朝食】飯(白米)、味噌汁(南瓜・豆腐・味噌・いりこ)
【昼食】バラ鮨(白米・乾物・缶詰野菜)、特殊缶詰(牛肉大和煮)、果物缶詰(パインアップル)
【夕食】生パン(砂糖付)、特殊缶詰(牛肉大和煮)、生果物(西瓜)、ココア(缶詰牛乳入り)
【夜食】飯(白米・割麦)、特殊缶詰(※食材の銘柄不明)
【清涼飲料】午前中→ライムジュース(缶詰牛乳・氷水入り)、ラムネ
午後→氷水(砂糖入り)、氷水(砂糖入り)
【衛生酒】ラム酒(夜間浮上後に支給)
この調査によれば、潜航前の午前3時ころまでに朝食・昼食の炊爨を完了して夕食をパン食にしていますが、炊飯した白米を昼食までの9時間にわたり高温多湿の艦内で保管する苦心があり、腐敗しやすい麦を混入していないとはいえ夏季という時節柄に艦内の腐敗防止の苦労は並大抵ではありませんでした。
コメント
07月02日
18:09
1: やまとしマン
腐敗防止を考えた献立を作るのも大変ですね♪
07月02日
19:10
2: RSC
海の飯は昔から場所を選ばず腐敗との戦いですね……。
07月02日
19:16
3: U96
>やまとしマンさん
はい。冷房はあったのですが、バッテリーを冷やすのが精一杯だったようですね。
07月02日
19:18
4: U96
>RSCさん
はい。よって、昭和14年に缶詰飯が制式化されました。
07月02日
23:52
5: 白林檎 美和@普通
ををを… 生パンとは,どんなのでしょ?
07月03日
15:27
6: U96
>白林檎 美和@普通さん
普通の食パンです。乾パンと区別するために生とつけたのでしょう。原典ではパンの事をめんぽうと書いておりました。あまりにも難しい漢字なのでパソコンでは麺しか出ません。