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U96さんの日記

(Web全体に公開)

2013年
12月07日
19:41

コンパクトカメラLOMO

 プロトタイプは1982年にリリース、1983年からLC-Aを、1987年からはデザインを変更したLC-Mを発売しました。ちなみにLC-Aは、Lomo Compact Automatの略です。
 日本にも1995年頃より輸入され、人気を呼びました。カメラ店だけでなく、書店でも販売されました。小型軽量で気軽に撮影できる操作性により、若い世代がファッション感覚で用いました。
 レンズは32ミリF2.8。AE(自動露出)を内蔵しています。オートではシャッタースピードが2秒~500分の1秒まで自動的に変化します。マニュアルでは60分の1秒固定ですが、レンズに向かって左側のレバーで、絞りを2.8、4、5.6、8、11、16の6段階に調整できます。
 ピントは目測でして、レンズに向かって右側のレバーでピントを合わせます。無限大、3メートル、1.5メートル、0.8メートルの4段階に調整できます。ピント位置はファインダー内で確認が可能です。フィルム感度は、レンズに向かって右上のダイヤルで調整可能です。私は荻窪にあったロシアカメラ専門店「カメラのプリズム」でロシア規格のフィルム感度仕様のロモを見たことがあります。おそらく並行輸入品と思われます。フィルムカウンターは順算式の36枚カウンターです。
 デザイン上の大きな特徴は、レンズとファインダーのカバーです。レンズ下のレバーを横にスライドする事で、レンズカバーが上下に分割して開き、同時にファインダーカバーも下にスライドして開きます。なお、電池はSR-44ボタン電池を3個使用します。
 使用にあたっては、撮影後、巻き戻しクランクを上に持ち上げて蓋を開けますが、クランクの軸受けはただのプラスチック製であり、簡単にもげてしまうので、強い力で引っ張らない事が肝要です。

コメント

2013年
12月07日
20:30

たまに女の子が撮ってるやつですな。
ゴツいカメラより可愛い感じで良いです。

自動露出とはハイ・・テク・・!

2013年
12月07日
20:39

2: U96

>たうんさん
はい。女の子のユーザーも多いです。東京在住時、女の子の関心を引きたい先輩が「○○君、ロモ持ってない?」と聞いてきたものです。

自動露出は1964年にキエフ10で実現させました。これはコニカオートレックスに先行します。よって、ソ連は昔は最先端のハイテク国だったのです。

2013年
12月07日
22:38

自動露出に関してですが、シャッター優先EE(Electric Eye。AEの旧称)の実用的な世界初のカメラは、1960年発売の「オリンパス オートアイ」とされています。
オリンパスのHPには、誇らしげに「世界初となる本格的EE機」と掲載されてますね(^^;
http://www.olympus.co.jp/jp/corc/history/camera/ee.cfm
http://sukimonoya.jp/camera/ol_autoeye.html

翌年にはキヤノンからベストセラーの「キャノネット」が発売され、自動露出のカメラが一般に普及していきます。

シャッター速度も絞りも自動で調整される、いわゆる「全自動露出」プログラムEEを搭載したカメラとした初期のカメラでよく知られるのが、ジョン・グレンがマーキュリー「フレンドシップ7」で宇宙に持っていった「世界初の宇宙カメラ」ミノルタ ハイマチックが1962年発売です。
http://homepage1.nifty.com/fukucame/hi.htm

レンズ交換式一眼レフでは、東京工学から1963年に発売された「トプコン ウインクミラーS」が、外光式露出計を用いたシャッター優先EEを搭載していました。
http://clacamera.exblog.jp/8787617

いずれもセレン光電池の電圧を利用した露出計の指針を機械的に読み取る方式なので、キエフ10と共通のものですね。
キエフの場合は「ヨーロッパ初の実用的自動露出(EE)カメラ」という位置づけになると思います。

2013年
12月08日
07:45

4: U96

>咲村珠樹さん
おお!詳細な解説ありがとうございます。

AEをEEと呼んでいたとは初めて知りました。