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U96さんの日記

(Web全体に公開)

2013年
05月20日
19:42

日本の装甲列車

 日本陸軍で「装甲列車」をはじめて運用したのはシベリア出兵時の「第十二師団」で、師団がウラジオストックに上陸直後の大正七年八月に師団隷下の「野砲兵第十二聯隊第一大隊」の「三八式野砲」一門をロシア製無蓋貨車に搭載したものを鉄道警備に転用したのが最初です。

 この「装甲列車」は現地では「Armoured Train」を訳して「装甲車」「装甲列車」等の名称で呼ばれていましたが、師団での制式呼称は「戦闘列車」でした。
 「戦闘列車」の初陣は連合軍の救援を目的とした大正七年八月二十四日の師団のハバロフスク攻略時でした。先遣する「騎兵第十二聯隊」の後続として同市の占領任務を帯びた「稲垣支隊」をはじめとする師団主力は陸路でハバロフスクへ向かっており、この攻略部隊主力への弾薬補給等の支援のためにはじめて「戦闘列車」が用いられました。

 この「戦闘列車」は資材・兵員を搭載した客車・貨車を牽引する蒸気機関車の先頭に、先に整備したロシア製無蓋貨車に土嚢と角材による防御設備と武装として部隊装備の「三八式野砲」一門を搭載した急造の戦闘車両を連結したものであり、列車自体の運行は「第一鉄道隊」の「第二中隊(中隊長河野巽大尉)」が指揮しました。

 「戦闘列車」は八月二十四日にハバロフスク市前面で反撃のために現れた敵の「戦闘列車」と戦闘を交わしており、彼我ともに車載の野砲・機関銃での交戦が行われました。搭乗していた歩兵は下車して戦闘を展開するとともに、敵列車後方に迂回した「工兵第十二大隊」の「平山護義工兵中尉」指揮の将校斥候が機転を利かして敵の退路の線路を爆破しており、こちらの砲弾による敵列車の破壊とあわせて敵列車を捕獲しております。

コメント

2013年
05月20日
21:12

ロシアの装甲列車(鉄道師団)の歴史を紹介したロシアのドキュメンタリーです。
3:30辺りで「ヤポンスキー」シベリア出兵の話が出てきてるんですが、ロシア語を解さないもんで、どう言ってるのか判らないのが何とも。


こっちは有名なドイツの装甲列車Panzerzug(1943年)ですね。


装甲列車はあくまでも「列車」なんで、鉄道という、目に見える既存のインフラに移動を頼らざるを得ない弱点がありますね……『銀河鉄道999』にも戦闘列車が出てきますが。

2013年
05月20日
21:59

2: U96

>咲村珠樹さん
おお!これは良い資料ですね。ありがとうございます。
装甲列車は自衛する列車と位置づけております。
支那事変でも日本軍は鉄道沿いに進撃しましたものね。

2013年
05月21日
08:04

3: 冷冷

装甲列車ってなんかすごくそそられる響きですw
あくまで列車なんで横からの衝撃には弱そう(´・ω・`)
自身の砲撃による反動とかは大丈夫なんでしょうか?

2013年
05月21日
09:29

4: U96

>冷冷さん
この装甲列車のレールはロシア規格の広軌です。日本やドイツのものより横からの衝撃は強いのではないでしょうか。砲撃の反動は「三八式野砲」が比較的小型なので問題ないでしょう。

2013年
05月21日
11:26

銀鉄999では、エメラルダスが出没する宙域で、ビーム砲の車両を連結したけれど、簡単にやられてしまいました。

線路を壊されるだけで もう使えなくなりそうですが、カッコイイですね!

2013年
05月21日
11:45

6: U96

>ディジーさん
昔、「バルーンボンバー」というアーケードゲームがありました。風船爆弾を列車砲で破壊するのですが、線路に爆弾が落ちると移動が制限されます。

支那事変以降は急造でなく、ちゃんとしたかっこいい装甲列車が出てきます。