映画「地獄の黙示録」のド・ラン橋のエピソードで、印象的に登場するM-79グレネードランチャー。
これは第二次大戦と朝鮮戦争の戦訓に基づき、60mm迫撃砲の最小射程150mと手榴弾の最大投擲距離30mの間、120mを埋めるために開発されました。制式採用は1960年で、部隊配備は1962年から始まっております。
M-79は中折れ式（ブレイク・オープン）単発散弾銃と同じ機構で、オート・エジェクターもないため、空薬莢を手で排出しなければならないのですが、故障するようなメカではありませんし（ただし安全性には問題があると言われています）、コストも低くできました。
特徴は、高低圧推進理論（ハイ・ロー・プレッシャー）を用いた弾薬にあります。通常の薬莢式弾薬は、発射薬の急激な燃焼による圧力を薬莢周りの薬室や銃砲身で受け止めています。ゆえに薬室および銃砲身は頑丈でなくてはなりません。
しかし高低圧推進弾薬では、薬莢内底部に一体化された金属管（スリーブ）があって、この中にのみ発射薬が充填されています。雷管が撃発されてこの発射薬が燃焼すると、発生した高圧ガスは、金属管に設けられている６ヶ所のガス噴射口から薬莢内空間に吹き出し、低圧化します。弾頭が前進し始めるとさらに圧力は下がるので、薄い高張力アルミ合金の銃身でも十分発射に耐えられるのです。
これが、薬莢内部で高圧発射ガスを低圧に下げてから推進力とする高低圧推進理論です。
コメント
01月26日
21:11
1: 袋の鼠
二次大戦くらいの時代設定のFPSでよく見かけます。
使いこなせないので使ったことはありませんがｗ
01月26日
21:18
2: U96
＞袋の鼠さん
これはベトナム戦争の兵器です。
第二次大戦には日本軍に八九式重擲弾筒があり、大変効果的でした。
01月26日
21:22
3: えんぶん
グレネードランチャーとロケットランチャーの違いがよく分かりませんｗ
01月26日
22:18
5: U96
＞えんぶんさん
グレネードランチャーは普通の銃のように薬莢内の火薬の撃発で飛んでいくので初速が速いのが特徴です。
ロケットランチャーは自身から火薬の炎を噴射しながら推進します。発射の筒を簡単化するのに最適ですが、徐々にスピードをあげていくので、横風に弱いのが欠点です。
01月26日
22:20
6: 咲村珠樹
米軍のM79解説動画です。最大射程400m（ftって言ってるのかなぁ……？）と説明されています。
「ポケン」みたいな発射音が情けなくていいですね(^^;
これを見るとグレネードランチャー（榴弾投擲機）とロケットランチャー（ロケット弾発射機）の違いが判りやすいかと。
01月26日
22:22
7: えんぶん
(ﾉﾟοﾟ)ﾉ ｵｵｫｫｫ-
なるほどロケランは自身の推進力で飛んで行くんですね！とてもわかりやすい説明ありがとうございました！
勉強になります^^
01月26日
22:23
8: U96
＞咲村珠樹さん
おお！助け舟感謝いたします。必ず45度の角度で発射する訳ではないのですね。
01月26日
22:25
9: 咲村珠樹
しかしこの発射音、戦争映画とか、ミリタリーアクションアニメとかでは聞かせたくないほど緊張感ない音ですよね(^^;
01月26日
22:26
10: U96
＞えんぶんさん
厳密には違うのですが、ドイツ軍のパンツァー・ファウストやロシアのRPGもロケットランチャーにいれてもいいでしょう。
01月27日
07:29
11: U96
＞咲村珠樹さん
「ターミネーター２」ではカッコイイ音だったのですが・・・敵に見つかりにくいので良しとしましょう。
01月27日
16:01
12: 鉄砲蔵
Ｍ７９ってエアガンを用いたサバイバルゲームでも良く見かけます。
http://www.caw.co.jp/mosquito/moscart/index.html
もスカートという、フロンガスを動力源とした小型のガンガンのような機構のカートリッジを使用して散弾銃のような形で使用されています。サバゲーでは炸裂弾が使えないのでしょうがないですが。
01月27日
16:17
13: U96
＞鉄砲蔵さん
なるほどこんなものがあるのですか・・・
サバゲー用に八九式重擲弾筒も製品化してほしいですね。
・・・露出計は木曜日に発送いたしました・・・
01月27日
23:43
14: 鉄砲蔵
http://www.caw.co.jp/caw/m89/index.html
八九式だったらすでに商品化されております。
露出計、お待ちしております。
01月28日
06:43
15: U96
＞鉄砲蔵さん
そうでしたか・・・日本軍のサバゲーもやり易くなったのでしょうね
・・・あまりに到着が遅いようでしたならば、郵便局で問い合せます。