2軸推進船体はUB48級とは異なり、耐圧船殻内部に燃料タンクとバラスト・タンクを設けて単殻式としたのですが、バラスト・タンクだkrでは浮上や急速潜行航に不十分なので、耐圧船殻の両舷に船体長の半分以上にわたってサドル・タンクを設置して内部にバラスト・タンクなどを設けました。艦首部水線下に潜舵を、艦尾部の水線下に横舵と2枚並列の縦舵を配置していました。
耐圧船殻の内部は6つの水密区画に分けられ、前方から順に前部発射管室兼居住区、前部居住区、発令所、後部居住区、機械室、後部発射管室兼電動機室とし、前後の居住区の下層に蓄電器室を、発令所の上方に司令塔、下層にバラスト・タンクを、後部居住区の両側に燃料タンクを設けました。
機械室に1400馬力の4サイクル過給ディーゼル機関2基、電動機室に375馬力の電動機2基を設置し、前後の蓄電池室に62個と63個の蓄電池を搭載しました。1943年中頃からは新造艦や既製艦がシュノーケルを装備しました。
魚雷発射管は前部発射管室に4門、後部発射管室に1門装備し、予備魚雷は前部発射管室兼居住区に6本、後部発射管室兼電動機室の下層に1本を搭載、前部の上構と耐圧船殻間の魚雷格納筒2本を収納、合計魚雷搭載数は14本です。なお発射管には魚雷に代えて係維式磁気起爆型のTMB機雷を3個ずつ装填できました。
初期のⅦC型の砲塔は8.8センチ単装砲1基、艦橋構造物の司令塔後方上部の機銃座の20ミリ単装機銃1基を装備しました。しかし商船砲撃の機会減少と航空攻撃の脅威増大に対応して、1942年以降に8.8センチ砲が廃止され、対空兵装の強化が行われました。
20ミリ機銃の増備、連装化などを経て、艦橋構造物の後半部に上下二段の機銃座を設け、上段に20ミリ連装機銃2基を、下段に37ミリ単装機銃1基を装備する方式が標準的な対空兵装になり、37ミリ機銃の代わりに20ミリ4連装機銃を装備した鑑もありました。また潜水艦群が水上航行時の防空掩護用に、6隻を大型化した艦橋構造物の前部に20ミリ4連装機銃1基の装備に改められましたが、所期の効果が得られずに後に前期の標準装備に戻されました(続く)。